Facebook 2015年5月27日

大阪都構想は何だったのか?橋下さんとはどういう政治家だったのか?

(その1)橋下“劇薬” 対 嘉田“漢方薬”という政策哲学の違い。

橋下さんとの8年間の政治家としてのおつきあいを、前滋賀県知事、関西広域連合委員の嘉田由紀子の視点から、何回かにわけてふりかえってみます。まずは“劇薬”対“漢方薬”という役割の違いについて。

国政で暴走する安倍政権が、橋下さんと心情的親和性を表明するところで、安倍さんの外交政策、特に安保法制の改悪法案の後押しをすることを懸念していました。そのような意味から、橋下さんが今この時期に政治家を引退すると表明したことには歓迎する立場から、意見をのべたいと思います。

それは橋下さんがめざす「行政改革」「社会変革」という目標を私自身共有しながら、その手法に大きな疑問をもった、という視点からの意見です。

行政改革を強くすすめる関西圏域の知事のなかで、ある記者会見で、「嘉田さんは橋下さんのようにできないのか?」と問われた時に私は答えました。

「税金の無駄遣いをただし、行政改革、社会変革をめざすという目標は共有できるが手法が違います。橋下さんは“劇薬”。マスコミを巻き込みながら、弁護士として鍛えた弁論術を駆使してテレビの前の5秒にかける“劇薬”です。私は研究者として、また地域の住民の皆さんの思いと願いに寄り添って、現場の当事者意識に配慮しながら、それぞれの社会現象の歴史的・文化的・社会的背景を活かし、多様な人たちとの対話を通して社会変革をめざす、大学の90分授業のように長々と説明・解説をする“漢方薬”です」と。

今回の大阪都構想について、新聞各紙の社説がそろったようですので、その評論を紹介したいと思います。メッセージは、橋下さんの政治的主張には共感を多くいだきながらも、問題はそのやり方、手法が独善的ではなかったか?、という点で各紙が共通の思いをもっているということです。

http://www.sankei.com/col…/news/150527/clm1505270009-n1.html

まずはこの各社の社説をみて皆さん、どう思われるでしょうか。皆さんのご意見を寄せて下さい。

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