Facebook 2016年1月28日

どこまでを原発の地元と考えるのか!NHKの「時論公論」で水野倫之解説委員がTV解説、原発安全協定は紳士協定ではなく法律で明文化を!と解説、1月29日。京都新聞の社説では、安全協定の法制化をと解説、1月27日。(長いです。TV場面の映像、目をつぶってください:微笑)

2011年3月11日の福島原発事故直後から、隣接自治体の知事として、私自身若狭湾岸の原発にかかわる情報を共有し再稼働について公的に意見を述べる仕組みが必要と切迫した状況にありました。

というのも、滋賀県は若狭湾岸の原発群にきわめて近接していて、最も近いところで長浜市余呉町は敦賀原発から13キロしか離れておりません。これだけ近距離にありながら、たまたま県境があるゆえに原発政策から全く「カヤの外」でした。

しかもいざという時、被害をうける可能性が極めて高い気象条件下の「風下」でもあり、「被害地元」という表現を生み出し、名付けをして、広く社会的に訴えました。名付けというのは、社会学的にも大変重要な問題化プロセスと認識していたからです。

そして当時、福井県が関西電力と結んでいる安全協定の精査をして、滋賀県も福井県の立地自治体並みの協定を求めてきましたが、事業者の関西電力からは全く取り合ってもらえませんでした。後でわかったのですが、裏で強く反対をしていたのは、福井県(西川知事)でした。

諸外国をしらべたら、フランスでは、2006年に制定された原子力透明化法で住民主体の情報共有機関が義務付けられていることを知りました。

そこで、2012年8月にフランス調査に行きました。パリの原子力規制委員会の本部での聞き取りにくわえて、南部マルクールの原発地域を訪問し、周囲の住民組織での聞き取りを行いました。

そこで発見したのは、原発周辺地域では、一定の距離圏内の首長や地方議員、環境保護団体、労働組合の代表ら、さらに原発反対派の住民もはいっての情報委員会が組織化され、定期的に原発事業者と情報交換をし、いざという時の避難体制などがきわめてち密に議論され、訓練もされておりました。

たとえば安定ヨウ素剤も、この住民委員会が事業者との間にたって、すべての家庭に配布をして、服用指導なども日常的に行っておりました。ある個人を訪問した時、家の中で「安定ヨウ素剤はここにあるよ!」とすぐにみせてくれて、服用注意書についても住民の方自身が説明してくれたのは印象的でした。

日常的に、避難体制がつくられているのです。ここでの基本概念は「透明化」という考え方です。

この調査結果も視野にいれて、ちょうど当時議論がなされていた原子力規制委員会設置法の付則と衆参両院の付帯決議に、「地方公共団体、住民、国、事業者等の緊密な連携体制を整備する」ことを明記するよう、当時の環境省の担当者や国会議員を通して要望を行い、結果的には付帯決議として明記されました。

今回のNHKの解説委員や、京都新聞の社説で、「法制化を」と言っておられること、当時の滋賀県からの働きかけが有効に働いている証拠とも思います。

しかし原子力規制委員会設置法が民主党政権下でつくられたので、後をついだ自民党としてはいかにこの設置法の精神や理想を骨抜きにするか、批判するか、というのも政局問題のようです。あの「ノーリターンルール」などは完全に無視されています。

一方で、三日月知事もおりにふれて、「安全協定の法制化」は主張しています。この点については、国会議員をしておられた三日月知事ゆえ、法律制定の重要性は熟知しておられるでしょうし、決してぶれていないと思います。

高浜原発は本日、29日、再稼働への一歩を踏み出すのでしょうか。プルトニウムをふくむプルサーマル燃料を使う、きわめて危険性の高い原発であること、今一度市民・住民自身が認識をして、再稼働への反対意思を表明し続けたいと思います。

「電気の代わりはあるけれど、関西の命の水源、琵琶湖の代わりはありません!」

「人間はいろいろ工夫をしたらどうにか逃げられるかもしれません。でも琵琶湖そのものは、そして琵琶湖の固有種である、世界の宝でもあるコアユやホンモロコやビワマスは逃げることができません!」。

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