Facebook 2017年6月12日

びわ湖・淀川の源流部、杉野川上流の長浜市旧木ノ本町・金居原の「トチノキ・ブナ巨樹巨木の森」を訪問。モンベルの辰野勇会長、三日月大造滋賀県知事、藤井勇治長浜市長さんたちとご一緒できました。辰野会長からは「源流の一滴の水を生み出すトチノキは守るべき価値がある!」という言葉をいただきました。6月11日(また長いです:微笑)。

それにしても驚きました。辰野さんの山行きのスタイルです。日帰り山行きに20キロ近くのザック!何がはいっているのかと尋ねるや、「笛とお手前道具一式」。昼食時、山中に赤い毛氈を敷き詰め、お湯を沸騰させ羊羹を刻み、ユズリハをお懐紙がわりに、最高級の「雲鶴」の粉茶でのお手前。先頭案内いただいた地元の山田洋さん、三日月知事、藤井市長と笑顔の一服。途中、休憩時には篠笛を吹き、「琵琶湖周航の歌」を演奏。思わずつられて、私も歌いだす。到達したトチノキ上では、「もののけ姫」の主題歌。

私は、といえば、辰野さんが一歩一歩ふみしめる足跡をおいながら、往復4時間の、最後には膝が笑う山行きを敢行!3年前に出会ったあのトチノキに出会いたい!その一心で、ひたすら急斜面を登る。目指したトチノキ巨木に到達、皆で記念写真。麓から流れ出す源流の一滴。トチノミの殻が濡れている。「この水がびわ湖をうるおし、関西をうるおす」。いとしい一滴を口に含む・・・・。

モンベルの辰野会長といえば、アイガー北壁日本人第二登を果たすなど、名実ともに日本のトップクライマー。1975年に登山用品メーカー、株式会社モンベルを設立し、少年時代からの夢を実現。カヌーやカヤックにも挑戦し、黒部川源流部から河口までをカヤックで初下降、ネパール・北米グランドキャニオン、中米コスタリカなど世界中の川に足跡を残す。 モンベル製品の魅力は、野外活動当事者の願いと思いが埋め込まれた製品づくりをしていること。辰野会長の哲学です。

私が辰野さんに出会ったのはびわこ成蹊スポーツ大学の学長に就任した時。野外スポーツが売りのひとつであるびわスポ大の客員教授として就任していただいていましたが、初対面で、お互いに若い頃の冒険・探検話で盛り上がりました。20歳の時、横浜港からナホトカ経由で、シベリアに渡り(それが当時一番安いルートだった!)、辰野さんはアイガー北壁へ、私はアフリカ探検へ、と旅だった時の思いに共感しました。

今日、淀川最源流を辰野会長に訪問いただき、これまでも「切るは一時、次世代にむけて守るべき価値がある」と宣言していた三日月知事、藤井市長、そして滋賀県と長浜市、また地元の金居原自治会長で、生産森林組合会長山田洋さんはじめ多くの皆さんが交流する機会となりました。

今回の山行き実現にむけてお力を注いでいただいた地元の山田洋さん、松本長治さん、奥さまの真奈美さん、北脇英昭さん、はじめ多くの皆さんに深く感謝いたします。(写真の多くは、モンベル広報部、山本聡さんからご提供いただきました)

先頭に戻る