Facebook 2018年8月8日

「未来政治塾2018」第2回目は、昭和40年代の高度経済成長期に始まった「八幡堀埋め立て計画」を撤回させ、堀を存亡の危機から救った川端五兵衛さんと、「里山資本主義」を提唱する藻谷浩介さんの「出会いの化学反応」を期待する会でした。塾生の皆さんは果たしてどのような「化学反応」を経験してくれたでしょうか。感想が楽しみです。8月7日。(また長いです:微笑)

滋賀県内の観光地として、また映画のロケ地として今、近江八幡が注目されています。八幡堀、ヴォーリス建築、町並み保全、西の湖水郷めぐり、そして沖島訪問。このような町づくりの基本は実は昭和40 年代に辿る事ができます。当時、水道導入後、生活排水の増大によるヘドロで埋まっていた八幡堀は国と県の予算で埋め立てがはじまっていました。

その時「堀は埋めた瞬間から後悔がはじまる!」という理念により埋め立て阻止をし、堀の修景・保存を先導したのが当時30 代の川端五兵衛さん達、JC(青年会議所)の若者グループです。高度経済成長期、多くの市民から「堀など不要だ、駐車場こそ近代的な町に必要」と言われながら、八幡らしさを追求し、県や国の行政に直訴をして、修景予算を確保し、堀を後世に残した五兵衛さん。

語りは具体的で、説得的!なぜ堀を残すのか?という県や国からの問いかけに「死にがいのある町にしたい!」という殺し文句を絞り出した。人間のニーズには「流行性ニーズ」と「本態性ニーズ」があり、「本態性ニーズ」こそ、市民や町全体が本来もっている性質や姿であり、伝統であり、不可逆的な特性であり、八幡堀は、八幡にとっての「本態性ニーズ」の根幹と位置付けた。

一方、藻谷浩介さんは、「里山資本主義から観光・地域創生へ」という基本的価値観にそって「町づくりの基本は人財」「観光振興も、供給側目線ではなく顧客目線」として、既存の行政主導の町づくり政策への批判を展開してこられた。里山資本主義は、貨幣経済を全面否定するわけではないが、かけがえのない人、かけがえのないモノとのかかわりの中で、できるだけ自給や物々交換やお互い様の関係を磨いて暮らしを幸せにしようという生活哲学でもあります。「今だけ、金だけ、自分だけ」の生活意識への補完的価値観ともいえます。

今回のおふたりの講師、最初は全くお互いの存在を知りませんでした。しかしそれぞれの講演を聞きあい、対談をすすめるなかで、やはりずっしりとした「化学反応」を起こしてくれたようです。何よりも、対談がおわって帰りに藻谷さんから、「ごへいさん、すごい不思議な方ですね。もっともっと深く知りたい人です」というご意見をいただきました。

日本国内だけでなく世界をまたにかけて歩きまわる藻谷さんにとっても、「死にがい=終のすみか」としての町づくりを主張・実践する五兵衛さんはやはり重たい、不思議な存在に映ったようです。私たちが愛するお二人が知り合うことができ、塾生もその場面に参画できたこと、うれしいです。

午前中には、猛暑の中、八幡堀を守る会の苗村喜正さん、幸村和彦さん、それから『琵琶湖と人の暮らしをつなぐ八幡堀―写真にみる自然・治水・経済・再生・保存の歩み』を編さんした元滋賀県職員の上野邦雄さんと私の4名が案内人となり、グループ別に八幡堀を歩きました。

猛暑の中、堀からわたる爽やかな風が、石積みの掘割と、美しく維持されている建物群と相まって、感動的な空気を送り込んでくれました。藻谷さんも八幡駅から歩いて猛暑の中、歩いてこられ、堀が涼しい風を運んでくれて感動ち言っておられました。

塾の運営応援団として暑い中、ご協力いただきました、八幡堀を守る会の皆さま、また塾生の皆さん、ありがとうございました。

 

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