7月17日 鳥取県智頭町訪問記 その2(森を生業と生活に活かす)

鳥取県智頭町訪問記(その2 森を生業と生活に活かす)
寺谷前町長は「山はダイヤモンド、磨けば磨くほど光沢を放つ」と言い、森林セラピーなどとともに力をいれてきたのが林業振興だ。そこに町外からの移住者も含めて若い人たちが活躍している。智頭町は町面積の93%を山林が占めている。人口のピークは1955年の14643人で2005年には8647人になり現在では6800人ほど。林業従事者も同様に1955年の822人をピークに減少している。
寺谷町長時代に直訴して始まった「智頭ノ森ノ学ビ舎」事業が若者から提案された。2015年に8名でスタートし現在は36名。大工さんや建築士、サラリーマンなど林業だけに頼らず副業として行える会員が中心。主な事業は「森林施業」、「小規模林家の保護及び育成事業」、「智頭林業の伝統継承と新たな可能性の模索事業」。
リーダーの大谷訓大さんの山を案内してもらった。クマザサがしげり下草が見事に維持されており、60ー70年ものの杉木が美しく林立している。間伐も行きとどいている。大谷さんいわく、当初は自己流で木を切っていたが山全体でみる必要性を感じたという。林業との関わりは自分一代だけでは繋げないという思いで次世代につなぐこと、そのために町外からの力が必要という。
大谷さんのところで働く加藤さんは京都の大学を出て、林業をやりたくて智頭に来たという。林業をしたいと言ってきても信頼されるのが難しいが、大谷さんが気楽に受け入れてくれたという。昔から村落社会では、他所から入る人を受け入れてくれる最初の家を「草鞋脱ぎ(わらじぬぎ)」と言ったが、まさに大谷さんは加藤さんにとっての草鞋脱ぎだったようだ。
このグループは、智頭町から研修フィールドとして町有林57haを貸与されているので、「いつでも、誰でも、真剣に」林業を学ぶことが出来る。林業を始めたいと思っても林がなければ始められないというハードルを下げる。山全体を見て「作業道」を作ることが崩落を避けることができる。使用する作業車などはなるべく小型なもので多くの雇用を生むシステムを構築している。
鳥取大学との協力も重要だ。家中茂教授のフィールドワークとして、林業経営の年配者からの聞き書きは、迫力だ。これまでに数冊の書物をまとめている。『智頭の山の仕事師たちー智頭林業機器が気』(動画撮影なども含む)として、経験と記憶を後世へ残す動きにも力をいれている。
國岡将平さん、大谷訓大さんたち若い人をささえて、町役場の山本進さん、芦谷健吾さんたちが控えている。鳥取大学の村田周祐さんも、家中さんに続いて学生をつれて支援の輪をひろげているという。頼もしいグループだ。
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